胸の中にひろがるローマの世界
世界史が苦手です。
解釈によってはすごく面白いし興味もあるのだけど、
ちゃんとした勉強法も身につかないまま学生時代が終わってしまいました。
歴史ものの漫画や小説もなんとなく苦手意識がありました。
(やっと過去形で書ける!)
文化史は好きなのだけど、理解するなら政治・経済との関連は避けられないなぁと感じています。
こんなグダグダな感じが続いていた折、
新聞広告でみかけたのが塩野七生さんの『ローマから日本が見える』
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/09/19
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「古代ローマ 指導者通信簿」なんて面白いものも付いています。
教科書的切り口が苦手なら、
読めそうだと思える本から少しずつ読んでみようと思えたきっかけになった一冊です。
で、間もなく出合ったのがヤマザキマリさんの『テルマエ・ロマエ』でした。
密林さんの「あなたにオススメ!」コーナーで異彩を放つカバーイラストの美しさ。
本日ついに最終巻を読了。
- 作者: ヤマザキマリ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
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滑稽なほど真面目すぎるルシウスを笑いながら見守り続けているつもりだったけれど、
その愉快な時間が、こんなに怒涛のラストで愉快に終わってしまうとは!
読後、胸の中に壮大な歴史の世界が息づいているような気分になり、
「ああ、歴史ものが好きな人ってこういう気分になるのかな?」
などと勝手に想像しちゃいました。
2014年には映画版がもう1本公開されるんですね。
さつきのお爺ちゃん役は誰がやるんだろう?
と言いつつ、映画版のパート1も見てなかったりしますが。
私はアニメも含め映像化された小説や漫画の世界を極力見ないようにしています。
別人がつくる、別物の世界が描かれていると理屈は理解できても
「原作から生成した自分のイメージを大切にしたいな」
と思うからです。
(それでも、さつきのお爺ちゃん役が誰かなのかは気になります・笑)
ちょっと話があらぬ方向へ飛んでしまいましたが、
世界史、否、ローマが身近どころか胸の中に世界を拡げてしまうほど
素晴らしい作品でした。
ヤマザキさんと、この作品に出合わせてくれた密林さんに感謝!