文章力向上を指南してくれる一冊

昨晩、向後先生オススメの一冊を読了!

私は自分の書く文章があまり好きではない。
貴重なスペースを頂いて書いている上に、
どなたか・・・そう、今あなたが読んでいてくれているのに
こんなことを言ってしまうのも失礼だが、苦手だ。

小さい頃から絵を描いたり、写真を撮ったりして
自分の精神のようなものを表現してきた。


文章そのものの対立項に
何らかのモチーフ(対象)に思いを乗せたイメージ作品を置くとすれば、
明らかに後者に頼ってきた人間だ。
寄りかかりすぎていた。

ところが、いざコンテストに応募する。
そこでは「応募用紙に200字で作品の説明を書いて下さい」とある。
自分の作品を言葉で説明しなければならない。

主観的に書けばいいのか、客観的に書けばいいのか。
そもそも自分の作品を客観的に説明できるほど、
自分は作品づくりの過程でひとりよがりになっていないか。

とまぁ、もやもやすることしきりだ。

ただ一つ分かったことがある。
説明をするということは、
自分の作品について文章を書くことを求められることである。

これにはとても困った。
「言葉にできないから、作品にしているんじゃないか」
などという思いも頭に浮かんだ。
(やっと過去形で書ける!)

作品を言葉にできないもやもやした思いを解決してくれるのがこちら!

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

著者は”「頭のなかのぐるぐる」を「翻訳」する”として、
文章を位置づける。

また、著者自身の映画制作の経験を混じえながら、
ブログ・企画書・作文などの文章構成から論理的展開までを指南してくれる。

そのため、「文章とは」を
自分が好きなものや仕事で関わる分野の単語に置き換えて読んでも説得力ある
二重のオイシサも感じられる。

表現もとっても平易。
簡単すぎて「ええい、ややこしいわい」と思うこともあったが
それは本書のタイトルにつき、自分を納得させる。


毎回、読後は「よーし、本で読んだことを実践するぞ〜」と
PCに向かうわけだが・・・
この本を読まれた方が自分の文章をチェックされているかと思うとおそろしい。

でも、文章が書きたくなる不思議な一冊だ。

自分の文章力に自身のない方、
「本物の文章力ってなんだろう?」と思われる方、
過去の日記やブログを読み返して
「一体自分は、何を書いているのか、何が言いたいのかわからない」
という経験をされた方、
文章を書くどころか読書も嫌いだという方に、
強くおすすめしたい。

そして、私のようにタイトル通り
「本当に二十歳の自分に文章講義を受けさせたい」という方にも、
自信を持っておすすめしたい。

自分が書いていて楽しい文章が、
読み手になるほどと感じてもらえる文章がかけるのは最高だろう。

そのHow toが詰まった本書を、
読後私は本棚へ大切にしまった。

2013年・上半期マイナンバーワンの一冊。