アートを買うということ

以前のエントリーで、
「美術作品をお金で搾取するのって・・・」といった旨のことを書いた。

そんな中、アートがあればⅡを開催中のようです。

この企画では


本展では、次世代のコレクターのコレクションを通じて、
「いったいなぜアート作品を購入するのか」
「そもそもコレクションをする理由とは何か」などの問いかけを投げかける。

(中略)

出展した9人は、主婦、会社員など様々な立場や職業の人達。
コレクションの特徴は、
インテリアとして飾られる「きれいなもの」「わかりやすいもの」を収集しているのではなく、
各々が独自の基準と視点で作品を選んでいること。

「どうしてこの作品をわざわざ購入したのか」そんな疑問すら湧いてくるかもしれない。
しかしその作品こそが、その人にとっての、かけがえのない「アートの魅力」を体現している。
社会的な施設である美術館のバランスのとれたコレクションとは違い、
個人コレクションは、広く公開することを前提としないため、そのコレクターの主観や興味が色濃く反映される。
よってそこにはパーソナルな面白さが発生し、
作品が持つこれまで見逃していた一面が垣間見えてくる。

美術館へ行き印象に残った作品のポストカードをお土産にするのだけでも、
「アートを買っている」んだよなぁ。
何年経っても、眺めるとその魅力は衰えない。
作品の魅力や存在感は衰えないどころか、
眺めてみると、観たときと今現在の時間の流れも感じられる。

アートを所有することは、所有することそのものに価値があるのではなく
向き合ったときの時間を買うことなのかもしれない。

それが、上に引用したような”パーソナルな面白さ”なのかなぁ、と感じる。
言ってみれば、部屋の中の小さな空間が美術館になるのかもしれない。