ぼーっとする時間には浮いている
起きてしばらくぼーっとする。
自分の身体の内側の声が、
呼吸の速度や内臓の動きを通して意識しやすいように感じられるような、
不思議な時間。
「起きる」って、こういうことなのかな?
体も感覚も目覚めるような。
湯船に浸かりながらぼーっとする。
自分の身体の内側から、浴室の天井を抜けて空へ向かって
ごちゃごちゃ考えていることが、
ぽわんぽわんと浮いていくような不思議な感覚。
水やお湯に「浮く」ような感じ。
これはストレッチをした後や、一回の瞑想を終えたときにに少し似ている。
物心つく前からプールで過ごした自分にとって、
液体の中や水面はやはり特別な時間なのだけど、
身近すぎて心地よい感じがなかなかうまく言葉にならない。
(一つ前のエントリーで「昔話を持ちださない」って宣言したばかり・・・)
液体に「浮く」行為が、様々な行動に伴う感覚のベースにあるのだとすれば、
「浮いて」から「(体や感覚が)起きる」または、
「寝る」ことによって「(体も感覚も)浮かす」という図式がぼんやりと見える。
こんな表現をしてみると、この本がまっ先に浮かんだ。
(もっともっとおもしろいですよ!)
- 作者: 野口三千三
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2003/06/14
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (23件) を見る
初めて読んだとき、その切り口の新鮮さに
「なんかの宗教?」と思ったくらいだ。
それはさておき、
「呼吸」も
吸って身体を「浮かし」、吐いて二酸化炭素を「浮かす」。
深い呼吸は、深い「浮き」をもたらしてくれる。
ぼーっとしている時間を振り返ってみて思った、
「浮く」ことの心地よさ。